Amazonビジネスの請求書払いを設定する手順|申請から利用まで
Amazonビジネスで請求書払いを使うには、支払い方法の設定画面から選ぶのではなく、招待制のプログラムに申し込んでAmazonの審査を通す必要があります。
アカウントを作った直後の支払い方法一覧に請求書払いが出てこないのは、設定漏れではなく、まだ審査を受けていないからです。
申し込み自体は無料で、最低利用額もありません。
ただし会員情報確認が終わっていないアカウントでは申請が進まないため、実際の作業は「アカウント登録 → 会員情報確認 → 請求書払いの申請 → 承認後の限度額有効化」という順番になります。
本記事では、請求書払いを使えるようにするまでの手順・申請前に揃えておく書類・締め日と支払期限の決め方・つまずいたときの直し方を、順に解説します。
請求書払いは設定ではなく申請|先に押さえる前提
請求書払いは、Amazonビジネスの中でも招待制のプログラムとして運用されています。
Amazonによる審査があり、承認されると管理者宛てに利用限度額の有効化を案内するメールが届く、という流れです。
つまり読者がやることは「オンにする」ではなく「申し込んで待つ」になります。
ここを取り違えたまま設定画面を探し続けると、いつまでも見つかりません。
対象は法人と個人事業主で、利用料はかかりません。
前払いも不要で、最低利用額の設定もありません(2026年8月時点)。
支払いは締め日ごとに請求書が発行され、支払期限は締め日から30日です。
振込先は香港上海銀行の口座(口座名はアマゾンジヤパン)で国内送金扱いとなり、振込手数料は利用者の負担になります。
公式にも「振込手数料はお客様にてご負担いただきます」と明記されているので、手数料込みで支払いコストを見積もってください。
もうひとつ前提として、Amazonビジネスのアカウント登録自体は年会費無料です。
有料オプションのBusinessプライムに入らないと請求書払いが使えない、という関係ではありません。
両者の違いはAmazonビジネスプライムとは?無料版との違いと有料化の判断で解説しています。
申請前に揃えるもの|書類と社内の決めごと
個人事業主が用意する書類
請求書払いの前段にある会員情報確認では、事業の実在を示す書類の提出を求められます。
個人事業主の場合、一般には確定申告書B、開業届出書、所得税青色申告決算書、青色申告承認申請書、収支内訳書、営業許可証、適格請求書発行事業者の登録通知書などから1点(いずれも過去2年以内のもの)とされています。
この書類要件はAmazonの公式ページで確認できていないため、申請前に画面の案内で最新の指定を確かめてください。
実務でつまずきやすいのは書類の種類ではなく、記載内容の一致です。
提出書類とアカウント情報の住所・氏名(屋号)が一致している必要があります。
引っ越し後に開業届の住所が旧住所のままだったり、アカウントに屋号を入れていなかったりすると、そこで止まります。
法人については、原則として登記簿謄本などの提出は不要とされています。
自分が対象に当たるかどうか迷う場合は、Amazonビジネスは個人でも使える?対象になる人と屋号なしの可否で解説しています。
申請前に社内で決めておく3点
- 締め日…5日・10日・15日・20日・25日・末日から選びます。自社の支払サイクルに合わせないと、経理側で毎月ずれた処理が発生します
- 請求書の発行先住所…本社経理に集約するのか、部署ごとに分けるのかを決めます。グループを使えば部署・部門・プロジェクト単位で発行先住所と締め日を分けられます
- 管理者アカウント…承認メールも限度額変更の審査結果も管理者宛てに届きます。退職予定の担当者を管理者にしないでください
ここまで揃えば、申請そのものは画面の案内に沿って進めるだけです。
法人・個人事業主であれば、年会費無料で登録できます。登録には事業を確認できる書類の提出(会員情報確認)があり、審査には3営業日程度かかります。Businessプライムは別の有料オプションなので、まず無料のアカウントだけを作ることもできます。
料金・条件は2026年8月時点のものです。最新の内容は登録ページでご確認ください。
Amazonビジネス請求書払いの設定手順
手順1|Amazonビジネスのアカウントを作る
個人用のAmazonアカウントとは別に、事業用のメールアドレスでAmazonビジネスのアカウントを作成します。
個人アカウントの購入履歴と事業の購買を混ぜないためで、後から分離するより最初から分けたほうが経理の手間が減ります。
既存のアカウントとの違いはAmazonビジネスアカウントとは?個人アカウントとの違いと登録条件で解説しています。
手順2|会員情報確認を完了させる
事業者であることを示す情報と書類を提出し、Amazonの確認を受けます。
審査期間は3営業日程度とされています。
この確認が終わっていないアカウントは、請求書払いを含む事業者向けの機能の申請ができません。
ここが実質的な一段目の関門です。
手順3|請求書払いを申し込む
アカウント設定内のビジネス設定から、支払い方法として請求書払いの利用を申し込みます。
申し込み時に締め日を選択する画面があるので、事前に決めた日付を指定してください。
締め日を後から変えることもできますが、変更後の締め日での利用開始は次回の締め日の翌日以降になるため、初回で決めておいたほうがスムーズです。
手順4|承認メールを受け取り、限度額を有効化する
審査が通ると、管理者宛てに利用限度額の有効化を案内するメールが届きます。
このメールの案内に沿って有効化するまで、注文画面で請求書払いは選べません。
承認=即利用開始ではない点に注意してください。
有効化が済むと、支払い方法の選択肢に請求書払いが並びます。
手順5|必要ならグループと承認ルールを設定する
複数人で使うなら、部署・部門・プロジェクト単位でグループを作り、グループごとに請求書の発行先住所と発行締め日を設定できます。
あわせて承認ルールを組むと、注文が承認者を経由してから確定します。
階層は最大6レベルまで設定でき、1レベルにつき承認者は最大10名まで指定できます。
複数レベルを設定した場合は全レベルの承認が必要になるため、承認者が出張中だと注文が止まる点は運用前に想定してください。
注文の上限金額を指定して、一定額以上だけ承認を挟む形にもできます。
法人・個人事業主であれば、年会費無料で登録できます。登録には事業を確認できる書類の提出(会員情報確認)があり、審査には3営業日程度かかります。Businessプライムは別の有料オプションなので、まず無料のアカウントだけを作ることもできます。
料金・条件は2026年8月時点のものです。最新の内容は登録ページでご確認ください。
設定を間違えるとどうなるか
いちばん実害が大きいのは締め日の選び間違いです。
支払期限は締め日から30日と決まっているので、締め日をずらせば入金日もそのまま動きます。
自社の支払日と噛み合っていないと、経理が毎月イレギュラーな振込処理を立てることになります。
しかも締め日を変更しても、変更後の締め日での利用開始は次回の締め日の翌日以降です。
月中に思い立って直しても、その月には反映されません。
次に多いのが限度額の読み違いです。
購入可能限度額を超える注文は通りません。
期末の備品調達など、まとまった発注が集中する時期に限度額が足りないと発注そのものが止まります。
限度額の変更申請は請求書情報ページの「購入可能限度額の変更申請」から行い、30日間に2回までという回数制限があります。
審査結果が管理者宛てに届くまでは3営業日程度で、審査中の申請がある間は再申請できません。
発注の直前に慌てて申請しても間に合わないことがあるので、繁忙期の前に余裕を持って動いてください。
もうひとつ、振込手数料を見落とすと想定より支払総額が増えます。
手数料は利用者負担です。
少額の注文をこまめに立てるより、締め日単位でまとめたほうが振込回数を抑えられます。
よくある失敗と直し方
支払い方法に請求書払いが出てこない
最初に確認するのは、会員情報確認が完了しているかどうかです。
次に、申請に対する承認メールが届いているか、届いていたら限度額の有効化まで済ませたかを見てください。
この3段階のどこかで止まっていることがほとんどです。
個人アカウントでログインしている、といった単純な取り違えもあります。
原因の切り分けはAmazonビジネスで請求書払いができない|原因の切り分け方で解説しています。
提出書類が受け付けられない
書類そのものが有効でも、アカウント情報と住所・氏名(屋号)が食い違っていると通りません。
開業届の住所が現住所と違う、アカウント側に屋号を登録していない、屋号の表記が旧字体とそうでないもので割れている、といったずれが原因になりやすいです。
書類を差し替える前に、アカウント側の登録情報を書類の記載どおりに直したほうが早い場合があります。
書類の日付が過去2年以内に収まっているかも見てください。
PayPayで払おうとして決済できない
AmazonビジネスではPayPayを利用できません。
通常のAmazon.co.jpと支払い方法の選択肢が違うためで、設定の問題ではありません。
事業用の支払いは請求書払いか法人クレジットカードのどちらかで組むことになります。
承認ルールを入れた途端に注文が止まる
複数レベルを設定すると全レベルの承認が必要になります。
承認者を1名しか置いていないレベルがあると、その人が不在の間は全社の発注が止まります。
1レベルにつき最大10名まで指定できるので、代理承認者を必ず入れてください。
少額の消耗品まで承認を通す必要がなければ、上限金額を設定して一定額以上だけ承認対象にする組み方もあります。
請求書払いと法人クレジットカードはどちらを使うか
両方を登録して使い分けることもできますが、経理側の手間で見ると違いははっきりしています。
| 比較点 | 請求書払い | 法人クレジットカード |
|---|---|---|
| 利用料 | 無料 | 年会費が発生するカードは発行枚数ごとに加算される |
| 締め日 | 5日・10日・15日・20日・25日・末日から選択 | 選択・変更ができないことが多い |
| 明細 | 月ごと/注文ごとに発行でき、商品名を含む内訳が載る | 月単位で合計料金のみのことが多い |
| 利用開始まで | 審査があり、承認後に限度額の有効化が必要 | カード発行済みなら登録してすぐ使える |
何をいくらで買ったのかを請求書の内訳で追えるかどうかが、いちばん大きな差です。
部署ごとの費用を按分する運用や、立替精算を減らしたい組織では請求書払いが向きます。
一方、審査を待たずに今日から発注したいなら法人クレジットカードを先に登録しておき、請求書払いは並行して申請する形が現実的です。
無料アカウントの範囲でどこまでできるかはAmazonビジネスは無料で使える?無料会員でできることの範囲で解説しています。
申請後に見直すタイミングの目安
設定は入れて終わりではありません。
法人・個人事業主は定期的に再評価される仕組みになっているので、事業内容や登録情報が変わったら早めにアカウント情報を更新してください。
登記住所の変更や屋号の変更を放置したまま再評価を迎えると、そこで確認が入ります。
限度額は、発注が集中する時期の前に見直すのが実務的です。
変更申請は30日間に2回までで、審査結果が届くまで3営業日程度かかります。
年度末や決算期の直前に申請すると間に合わないことがあるため、前月のうちに動いておくと安全です。
締め日とグループ構成は、組織変更のタイミングで点検してください。
部署が増えたのに請求書の発行先が旧体制のままだと、経理が仕分けをやり直すことになります。
締め日の変更は次回の締め日の翌日以降からの適用になるので、期の切り替わりに合わせるなら1か月前には手を付けておいてください。
よくある質問
申し込めば必ず請求書払いを使えますか
使えるとは限りません。
請求書払いは招待制のプログラムで、Amazonによる審査があります。
承認基準は公開されていないため、申請すれば通るという書き方はできません。
承認された場合は、管理者宛てに利用限度額の有効化を案内するメールが届きます。
請求書払いの利用に費用はかかりますか
請求書払いの利用そのものは無料です(2026年8月時点)。
前払いも不要で、最低利用額もありません。
ただし支払い時の振込手数料は利用者の負担になります。
Amazonビジネスのアカウント登録も年会費無料で、有料なのはBusinessプライムというオプションです。
料金体系の全体像はAmazonビジネスの年会費|無料アカウントと有料プランの料金体系で解説しています。
締め日は後から変更できますか
変更できます。
ただし変更後の締め日での利用開始は、次回の締め日の翌日以降になります。
今月から新しい締め日で運用したい、という使い方はできないため、期の区切りに合わせて余裕を持って手続きしてください。
支払いはどこから振り込めばよいですか
銀行の窓口、ATM、インターネットバンキングのいずれからでも振り込めます。
振込先は香港上海銀行の口座で、国内送金扱いです。
口座名はアマゾンジヤパンとなっています。
支払期限は締め日から30日です。
限度額はすぐに引き上げられますか
即時には変わりません。
請求書情報ページの「購入可能限度額の変更申請」から申請し、審査結果が管理者宛てにメールで届くまで3営業日程度かかります。
申請は30日間に2回までで、審査中の申請がある間は再申請できません。
まとめ
請求書払いは支払い方法の設定項目ではなく、審査を伴う申請です。
アカウント登録、会員情報確認、請求書払いの申請、承認後の限度額有効化という4段階を踏み、そのどれかで止まっていると注文画面に請求書払いは現れません。
申請前に締め日と請求書の発行先、管理者アカウントを決めておくと、後戻りの手戻りがなくなります。
運用に入ってから影響するのは、締め日と限度額の管理です。
締め日の変更は次回の締め日の翌日以降からの適用で、限度額の変更申請は30日間に2回まで、審査に3営業日程度かかります。
どちらも発注の直前に動くと間に合いません。
導入の判断そのものに迷っている段階なら、Amazonビジネスのメリット・デメリット|導入前に見る判断材料もあわせて確認してください。
ぜひ本記事の手順5段階と申請前に決める3点を参考に、自社の支払サイクルに合った形で請求書払いを立ち上げてください。

