Redmineの通知が多すぎる場合の制御方法
Redmineはチケットの更新やコメント追加、ステータス変更などの情報をメールやフィードで通知してくれる便利な機能があります。
しかし、プロジェクトやチケット数が多い環境では「通知が多すぎて重要な情報が埋もれる」「メールボックスがすぐにいっぱいになる」といった問題が起きやすくなります。
この記事では、Redmineの通知が多すぎる場合に有効な制御方法を、ユーザー設定・プロジェクト設定・運用ルールの3つの観点から詳しく解説します。
AIレーダーチャートによるRedmineの評価
Redmineで通知が多くなる原因
プロジェクトやチケット数の増加
大規模なチームや長期プロジェクトではチケット更新の頻度が高く、1日数十〜数百件の通知が届くこともあります。
デフォルト設定のまま運用
Redmine初期設定では「自分が関係するほぼ全ての更新」が通知対象になっており、情報量が過剰になりやすいです。
メンションやコメントの多用
小さな進捗報告や確認依頼でもメンション機能を多用すると、関係者全員に通知が飛びます。
不要なプロジェクトへの参加
担当外や関係の薄いプロジェクトにメンバーとして登録されていると、必要のない通知が増えます。
ユーザー設定での通知制御
1. 個人設定の見直し
「個人設定」→「メール通知」から、自分に必要な通知だけを受け取るよう設定します。
代表的な選択肢は以下の通りです。
- ウォッチしているものと関係しているもののみ：必要な情報だけに絞れる
- 担当または作成したもののみ：直接関与しているチケットに限定
- なし：メール通知を完全オフ（別の手段で進捗確認する場合）
2. ウォッチ機能の整理
不要なチケットやプロジェクトをウォッチリストから外します。
ウォッチ状態を確認するには、チケット画面右上の「ウォッチ解除」ボタンで対応可能です。
3. メール配信時間の調整（サーバー側設定）
システム管理者権限があれば、メール配信のタイミングやバッチ処理の頻度を調整し、まとめて通知するよう設定できます。
プロジェクト設定での通知制御
1. メンバー権限の見直し
プロジェクト管理画面から、不要なメンバーを外すか、参照のみ権限に変更することで通知対象を減らせます。
2. ロール別通知制御
権限ロールごとに通知対象イベントを限定することで、特定の役割に不要な情報が届かないようにします。
3. カスタムフィールドを利用した通知対象分け
「重要度」や「ステータス」などのカスタムフィールドを活用し、特定条件のみで通知を送るような運用も可能です（プラグイン併用で実現）。
運用ルールでの改善
1. コメント・メンションの使い方を整理
- 軽微な修正報告はメンションせずにコメントのみ
- 緊急時や承認依頼時のみメンションを使用
これにより、無駄な通知を減らせます。
2. チケット更新のまとめ
小刻みな更新よりも、ある程度作業が進んでからまとめて更新する習慣をつけます。
3. プロジェクト単位での通知基準策定
各プロジェクトで「どのステータス変更やイベントで通知を飛ばすか」を事前にルール化します。
プラグインや外部ツールでの通知制御
1. 通知フィルタリングプラグイン
Redmineには通知の条件を細かく制御できるプラグインがあります。
例：
- 更新種別ごとの通知ON/OFF
- カスタムフィールド条件による通知制限
2. チャットツールとの連携
メールではなくSlackやMicrosoft Teamsなどのチャットツールに通知を集約し、チャンネルごとにフィルタをかける方法も有効です。
3. ダイジェスト通知の活用
メールをリアルタイムではなく、1日1回などのダイジェスト形式で受け取る設定を行うと、情報整理が容易になります（プラグインや外部連携で実現可能）。
通知制御を成功させるためのポイント
個人最適とチーム最適のバランス
自分にとって不要でも、チーム全体では必要な通知があるため、完全にオフにする前に影響範囲を確認します。
定期的な見直し
プロジェクトの進行やメンバー構成の変化に応じて、通知設定を定期的に見直します。
運用ルールの共有
設定変更だけでは不十分で、全員が通知ルールを理解・実践することで効果が最大化します。
まとめ
Redmineの通知が多すぎる場合は、まず個人設定で通知範囲を絞り、不要なウォッチを外すことが即効性のある対策です。
さらに、プロジェクト設定やロールごとの制御、メンション運用ルールの見直しを組み合わせることで、必要な情報だけを効率的に受け取れる環境が整います。
プラグインやチャット連携を活用すれば、通知の質をさらに高められます。
最終的には、チーム全体で「通知は少なく、しかし重要な情報は確実に届く」仕組みを構築することが理想です。
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