Monday.comで複数ボードを横断管理できないときの対処法

Monday.comはチームやプロジェクトごとにボードを作成してタスクや進捗を管理できる柔軟なツールです。しかし、複数のボードを同時に俯瞰して管理するには工夫が必要で、「あの案件はどのボードにあったか分からない」「横断的な進捗レポートが作れない」という課題が発生しやすくなります。本記事では、複数ボードを横断管理できないときの原因と改善策、便利な活用方法、運用ルール、チェックリストまで詳しく解説します。
AIレーダーチャートによるMonday.comの評価
Monday.comで複数ボード管理が難しくなる主な原因
ボード設計のバラつき
チームや担当者ごとに異なるカラム構成やステータス名を使っていると、横断的な集計や比較が困難になります。
情報の重複・分散
同じ案件やタスク情報が複数ボードに分かれて記録されている場合、最新情報を追跡するのが難しくなります。
横断レポート機能の未活用
Monday.comには複数ボードのデータをまとめる方法がありますが、それを知らないまま個別ボードだけを見ているケースです。
権限や共有設定の不統一
メンバーごとにアクセス権限が異なり、全ボードを見られない場合、全体像の把握ができません。
対処法1:ボード構造とカラムの標準化
複数ボードで共通のカラム構成とステータス名を使用することで、後から集計や統合がしやすくなります。
- ステータス列:「未着手」「進行中」「完了」に統一
- 期限列:すべてのボードで同じ列名とフォーマットにする
- 優先度や担当者列も統一
対処法2:ダッシュボード機能で集約表示
Monday.comのダッシュボードでは、複数ボードのデータを1つの画面で集約して表示できます。
- 重要ウィジェット例
- テーブルウィジェット:複数ボードの課題一覧表示
- チャートウィジェット:横断的な進捗状況やタスク数を可視化
- タイムラインウィジェット:全案件のスケジュールを統合表示
ダッシュボード作成時に、対象ボードを複数選択すれば横断管理が可能になります。
対処法3:ミラーカラムでボード間データをリンク
ミラーカラムを使うと、他ボードの特定列(ステータス、期限、担当者など)を参照できます。
例えば、営業ボードと開発ボードをリンクさせ、営業の進捗が変わると開発ボードの情報も自動で更新されるように設定できます。
対処法4:クロスボード自動化
Monday.comの自動化機能を使えば、あるボードでの変更を別のボードに反映させることができます。
- ステータスが「完了」になったら別ボードにアイテムを作成
- 期限が変更されたら関連ボードの期限列も更新
- 担当者変更をリンク先ボードにも反映
対処法5:ワークスペースやフォルダで整理
ボードをワークスペースやフォルダごとに整理すると、プロジェクト単位や部署単位での管理がしやすくなります。
- 営業用ワークスペース、開発用ワークスペースなどを作成
- フォルダ内に関連ボードをまとめて配置
対処法6:アクセス権限の整備
全員が必要なボードにアクセスできるように、閲覧・編集権限を見直します。
特に横断管理を行う管理者は、全関連ボードの閲覧権限を持っていることが必須です。
複数ボード管理チェックリスト
- ボード構造やカラムは統一されているか
- ダッシュボードで複数ボードを集約表示しているか
- ミラーカラムを活用してデータ連動しているか
- クロスボード自動化を設定しているか
- ボードはワークスペースやフォルダで整理されているか
- 関連ボードへのアクセス権限は適切か
複数ボード管理テンプレート例
ボード名 | 主な用途 | カラム構成 | 関連ボード | 連動方法 |
---|---|---|---|---|
営業案件管理 | 案件進捗管理 | ステータス/期限/担当者 | 開発案件ボード | ミラーカラム+自動化 |
開発案件管理 | 実装進捗管理 | ステータス/期限/担当者 | 営業案件ボード | ミラーカラム+自動化 |
全社タスク一覧 | 横断進捗管理 | ステータス/期限/部署 | 各部署ボード | ダッシュボード集計 |
ビフォーアフター比較
改善前
- ボード構成がバラバラ
- 情報が分散し、集計に時間がかかる
- 他部署の進捗が見えない
- 更新作業が二重三重
改善後
- カラムとステータスを標準化
- ダッシュボードで全体を一画面で把握
- ミラーカラムと自動化で更新を一元化
- 情報の重複と手作業が大幅削減
まとめ
Monday.comで複数ボードを横断管理できないと感じる場合は、まずボード構造の統一から始めましょう。その上でダッシュボード、ミラーカラム、クロスボード自動化を組み合わせれば、複数ボードの情報をリアルタイムで集約・連動できます。さらにワークスペース整理や権限整備を行うことで、複雑なプロジェクトでもスムーズな横断管理が可能になります。