Asanaでプロジェクトが細分化しすぎたときの統合方法

Asanaは複数のプロジェクトを同時に管理できる柔軟なタスク管理ツールです。しかし、運用を続けていると「プロジェクトが細分化しすぎて全体像が見えない」「どのプロジェクトに何が含まれているか分からない」といった状況に陥ることがあります。この記事では、細分化しすぎたプロジェクトを整理・統合し、効率的に管理する方法を解説します。
AIレーダーチャートによるAsanaの評価
プロジェクトが細分化しすぎる主な原因
初期設定で過度に分けた
導入当初、部署や担当者ごとに別プロジェクトを作成した結果、似たような構成のプロジェクトが乱立します。
短期案件をプロジェクトとして作成
小規模のタスクや短期間で終わる作業を1プロジェクトとして作ると、数が増えすぎて把握が困難になります。
チームごとの独自運用
チームごとに分類基準が異なると、全体で見たときに統一感がなくなります。
フェーズごとの分離
プロジェクトの各フェーズを別プロジェクトとして作る運用は、進行中は見やすいものの、全体管理には不向きです。
統合の基本方針
プロジェクトの目的を再定義
統合前に、それぞれのプロジェクトの目的と成果物を確認します。類似目的のものは統合候補になります。
分類基準を整理
「目的別」「製品別」「部門別」など、統合後のプロジェクト分類ルールを明確化します。
関連性の高いものから統合
全く異なる業務を一度にまとめるのではなく、共通項が多いプロジェクトから統合していきます。
Asanaでの統合手順
1. マスタープロジェクトを作成
統合先として使う「マスタープロジェクト」を新規作成します。このプロジェクトに統合元のタスクを集約します。
2. 複数プロジェクト機能を活用
Asanaでは1つのタスクを複数のプロジェクトに属させることができます。これを使えば、既存プロジェクトのタスクをマスタープロジェクトにも追加できます。
3. セクションで分類
マスタープロジェクト内で、元のプロジェクト単位のセクションを作り、タスクを整理します。これにより統合後も出所が分かります。
4. カスタムフィールドで情報を引き継ぐ
統合時に「元プロジェクト名」「担当部署」などのカスタムフィールドを追加し、後からフィルタリングできるようにします。
5. 統合元プロジェクトの整理
タスクをすべて移行し終えたら、統合元プロジェクトはアーカイブ化します。これにより、必要に応じて過去情報を参照可能です。
統合をスムーズに進めるためのコツ
小規模単位で統合する
一度に多くのプロジェクトを統合すると混乱しやすいため、段階的に実施します。
メンバーとの共有
統合の目的や新しい管理方法を事前にメンバーに説明し、混乱を防ぎます。
作業前にバックアップ
重要な情報を失わないよう、エクスポートやスクリーンショットで事前に記録します。
統合後の運用ルール
プロジェクト作成基準を設定
今後、新規プロジェクトを作る際は「一定以上の規模・期間」であることを基準にします。
タグやカスタムフィールドで柔軟に分類
細かい案件はプロジェクトとして分けるのではなく、タグやカスタムフィールドで管理します。
定期的な見直し
四半期や半期ごとにプロジェクト一覧を見直し、再び細分化が進んでいないか確認します。
外部連携で可視性を高める
ガントチャートツールとの連携
統合後はガントチャートで全体のスケジュールを一望できるようにします。
レポート機能の活用
Asanaのレポート機能や外部BIツールを活用し、統合後のプロジェクト状況を定量的に把握します。
まとめ
Asanaでプロジェクトが細分化しすぎると、全体の進捗管理が困難になります。統合のポイントは、目的や分類基準を整理し、マスタープロジェクトに集約してからセクションやカスタムフィールドで管理することです。統合後はルールを定め、定期的に見直すことで、再び細分化が進むのを防げます。
Asanaプロジェクト統合チェックリスト
統合前の準備
- 各プロジェクトの目的と成果物を確認した
- 統合の分類基準(目的別・製品別・部門別など)を決めた
- 関連性の高いプロジェクトから統合する優先順位を決めた
- 作業前に重要情報をバックアップ(エクスポート・スクリーンショット)した
統合手順
- 統合先となるマスタープロジェクトを新規作成した
- 複数プロジェクト機能でタスクをマスタープロジェクトにも追加した
- マスタープロジェクト内で元プロジェクトごとにセクションを作成した
- 元プロジェクト名や担当部署をカスタムフィールドに記録した
- 統合後、元プロジェクトをアーカイブ化して参照可能にした
統合後の整理
- 統合後のマスタープロジェクト内でタスクの重複を整理した
- 必要に応じてタグやカスタムフィールドで追加分類した
- 統合後のスケジュールをガントチャートなどで可視化した
運用ルール
- 新規プロジェクト作成基準(規模・期間)をチームで共有した
- 細かい案件はタグやカスタムフィールドで管理する方針を決めた
- 四半期ごとにプロジェクト一覧を見直す習慣を設定した